パグの原産国は中国・チベット周辺とされ、2000年以上前から宮廷で愛されてきました。本記事では、パグが歩んできた長い歴史、名前の由来に関する3つの説から、日本での広まりまで、順を追って紹介していきます。

パグの原産国は、中国またはチベットとされています。短い鼻を持つ犬が古くから好まれてきた地域で、パグの祖先にあたる犬種が生まれたと考えられています。
歴史は紀元前400年ごろにまでさかのぼるとされ、2000年以上前から宮廷で大切に飼育されていたという記録が残っています。当時から、小柄で愛らしい姿が人々に親しまれていたことがうかがえます。
長い年月をかけて、現在の体型や性格の土台が形づくられてきたと考えられています。宮廷という限られた環境で大切に育てられてきたことも、人懐っこい性格の背景にあるのかもしれません。


パグは、仏教が中国へ伝来する過程で、その存在が広く知られるようになったといわれています。当時のパグは魔除けの意味を持つ犬ともされ、宮廷でも重んじられていました。歴史ある寺院の彫刻や絵画にも、パグに似た犬の姿が残されているといわれています。
その後、パグはオランダの東インド会社の商人とともにヨーロッパへ渡りました。1500年代のオランダで高く評価され、やがてウィリアム3世がイギリスの王位に就いた際、パグもイギリスへと渡ったと伝えられています。
ヨーロッパに渡ったあとも、パグは各地の宮廷や貴族の間で愛される存在であり続けました。絵画や工芸品のモチーフとして描かれることもあり、当時から特別な存在として扱われていたことがうかがえます。

19世紀のイギリスでは、ヴィクトリア女王がパグを愛したことでも知られ、王室での人気が社交界へと広まっていったと伝えられています。

パグという名前の由来には、いくつかの説があります。一つは、ラテン語でこぶしを意味する「パグナス」を語源とする説です。丸めたこぶしのような顔立ちが、名前の由来になったと考えられています。
言葉の由来を通じて当時の人々がパグの顔立ちをどのように捉えていたかを想像できるのも、歴史を知る楽しみの一つです。

二つ目は、マーモセットという猿の一種に似ていることから名づけられたという説です。三つ目は、中国語の「覇歌(パークー)」という、いびきをかいて眠る王様を意味する言葉に由来するという説です。どの説が正しいかは定まっていませんが、いずれもパグの愛らしい姿を表す由来といえるでしょう。
複数の説が語り継がれていること自体が、パグがそれだけ多くの人々の関心を集めてきた証ともいえます。名前の由来を知ると、日々一緒に過ごす時間もより一層味わい深く感じられるかもしれません。

パグの歴史をたどると、番犬や猟犬のように「働く」ことを求められた形跡がほとんど見当たりません。宮廷という限られた室内空間で、ひざの上や足もとで人に寄り添う存在として代を重ねてきたことが、パグの体格や性格の土台になっていると考えられます。
小柄でコンパクトな体格は、まさに室内で人のそばに寄り添うために選ばれ続けてきた結果といえるでしょう。「役割を持たず、そばにいることを求められてきた」という成り立ちが、現代の住環境になじむ体格や人懐っこい性格につながっていると考えられます。現在のパグの性格についても、パグの性格の記事で詳しく紹介しています。

パグが日本で広く飼育されるようになったのは、比較的近年のことです。海外での長い歴史を経て、日本でも小型犬として親しみやすい存在として人気を集めるようになりました。
海外で育まれてきた性格や特徴は、日本の住環境でも受け継がれていると考えられます。マンションなど限られたスペースでも暮らしやすい体格は、現代の生活スタイルにもなじみやすい特徴といえるでしょう。
長い歴史の中で受け継がれてきた性格や体格を知ることで、日々のお世話にもより愛着を持って向き合えるようになるはずです。
パグの原産国は中国・チベット周辺とされ、2000年以上前から宮廷で愛されてきた歴史があります。仏教伝来とともに中国で広まり、オランダを経てイギリスへと渡り、ヨーロッパでも愛される存在になりました。
名前の由来には、こぶしを意味する説やいびきをかく王様を意味する説など、複数の説があります。日本で暮らす現在のパグにも、こうした歴史の背景が息づいていると考えると、日々の時間がより味わい深く感じられるでしょう。
パグの性格とあわせて、長い歴史を歩んできたパグの魅力を知るきっかけにしてみてください。